2007年08月01日
掲載紙:日本経済新聞
「流通ビジネスメッセージ標準」に準拠した小売・卸企業(イオン、CGC等)の
取引先企業向け統合パッケージ管理端末を提供
eBASE(イーベース)株式会社(以下、eBASE社、本社:大阪市北区 代表取締役社長 常包 浩司)は、株式会社インテック(本社:富山市、代表取締役 執行役員社長:金岡 克己、以下 インテック)、ウルシステムズ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:漆原 茂、以下 ウルシステムズ)と、流通業の次世代XML-EDI(「流通BMS」(注1))分野で協業し、eBASEシリーズ「eB-forBMS」を共同開発し提供を開始いたしました。
【背景】
日本の流通業界では、消費者の嗜好の変化や安全・安心に対する高い関心などの多様なニーズへの対応や、国際的な競争力のある企業への変革が求められています。その実現に向けて、旧来のJCA手順に代わり、インターネットを活用して高速かつ安価な企業間取引を実現する「流通ビジネスメッセージ標準」(以下、「流通BMS」)が2007年4月に策定されました。
現在、流通業各社にて導入への取組みが本格化しています。「流通BMS」のメリットを最大限に享受したシステムを構築するためには、単なるEDI(電子データ交換)だけでは不十分です。取引に関わる全ての業務に対応し、かつ高信頼でコストパフォーマンスに優れたソリューションを導入する必要があります。特に取引において商品を特定・確認する為には商品の安全・安心を担保する商品マスター(商品台帳)管理と連携した統合的な業務プロセスを包括するEDIソリューションが求められていました。
【現状の課題】
現在普及している取引EDIの通信手順であるJCA手順は、データフォーマットが小売業ごとに異なるうえ、通信速度が遅く、漢字が扱えないという問題がありました。このため、イオン、ダイエー、平和堂、ユニーといった小売企業と卸売企業が協力し、経済産業省や(財)流通システム開発センターが支援して、インターネットによる次世代標準EDIのガイドライン「流通BMS」が策定され、今年2007年4月に公開されています。又、実際の取引現場では商品マスターと取引伝票(EDI)との照合・確認がJANコード等の単純な商品コードだけでは困難でした(特に商品特定の難しい生鮮・日配・加工食品分野では)。
【解決手段と3社提携】
eBASE社では従来から「食の安心安全」を実現する商品マスター(仕様書)管理とデータ交換ソリューションとして「FOODS eBASE(食品業界向け)や「GOODS eBASE(日雑業界向け)を展開してきました(約25,000ユーザー)。今回、これら商品マスター(仕様書)で特定される商品マスター情報(仕様書コードやJAN、GTIN等で一元管理)と取引EDI情報(伝票コード等で一元管理)を統合的に連携管理し運用可能な「取引先企業向け」の「流通BMS」対応パッケージソリューションとして「eB-forBMS」を開発いたしました。
「eB-forBMS」は、JX手順(流通BMS規定プロトコル)の完全対応を、経産省実証実験・共同実証にて検証済みで、高い技術力を有するウルシステムズのXML-EDI通信パッケージ「UMLaut/J-XML(注2)」との連携により実現致しました。 又、企業間取引(B2B)の情報システムプラットフォームベンダーとして数多くの導入実績とノウハウを保有するインテックのB2B-ix事業(注3)と提携することにより、流通BMS端末から卸・小売企業のサーバーセンター接続・運用までのワンストップソリューションとして取引先顧客への提供を実現します。「流通BMS」に対応して行こうとする企業の取り組みを支援するため、比較的小規模のお客さまでも導入可能なパッケージ化を行っており、幅広いお客さまに適切なソリューションが提供できることになります。
今回のeBASE社、インテック、ウルシステムズの3社の提携により、「流通BMS」が流通業界全体へ迅速に普及することを目指します。
【eB-forBMSの概要】
【 eB-forBMSの運用イメージ図 】
【eB-forBMSの機能概要】
(1)流通業界標準「流通BMS」に対応
■ 「流通BMS」が規定しているすべてのメッセージ種別に対応。
・発注(受注)
・出荷・受領
・支払・請求
■ JX手順(流通BMS規定プロトコル)に対応しているお客さまであれば接続可能。
・経産省実証実験・共同実証にて検証済みのモジュールを利用
・さらにパフォーマンスや堅牢性を確保
(2)必要な全業務をカバー
■ すべての卸・小売企業に対して、統一した業務を行うことが可能
・受注・出荷
卸・小売企業・商品単位での受注状況確認
受注データから即時に出荷データを作成可能
作成した出荷データを速やかに得意先に送付可能
受注データと自社商品マスターの付け合わせが瞬時に可能
・追加発注・手書き伝票・分荷・代替対応
追加の発注・発注訂正・手書き伝票等の受注データの修正を速やかに行い、出荷につなげる
ことが可能
小売企業と連携した自社商品マスターから、必要な納品データを作成することが可能
発注訂正に関しては、「得意先の伝票明細番号」を保持しつつ、自社の固有の管理番号を用いて
データ管理の利便性を向上
・代替・一部変更・追加等の臨機応変な出荷に対応可能
・受領
小売企業の受領データを受信可能
・請求・支払
指定した受領データから速やかに請求データを作成
(3)豊富なEDI機能を完備
■ 明細トレーサビリティを確保
■ 複数の卸・小売企業に対して一貫したオペレーションを提供
■ 任意のフォーマットのデータ交換可能
(4)商品マスター管理機能(eBASE)
■ バイヤー/サプライヤー間の商品情報交換(同期・共有)がインターネット経由で可能
■ 自社用のフレキシブルなデータベース項目設定・構築が可能
■ 商品カテゴリ別の汎用項目セットと専用入力プラグイン画面(eB-foods/eB-goods)で提供画像、ドキュメント素材等のリッチコンテンツを一元管理可能
■ 多様な商品情報用帳票作成・出力機能を搭載
■ 豊富なデータ入出力機能を用いて他システムとのデータ連携(CSV等)が可能
■ 多くの業界で約25,000ユーザーの活用実績
(5)そのほか管理機能
■ 仕様書等の情報を伝票情報に組み込むことが可能
■ 出荷情報に商品マスター同期データを埋め込むことができ、小売企業に商品マスターが存在しない商品の取引も、商品マスターの情報を参照することが可能
■ データダウンロード 必要に応じて、取引データをローカルファイルに書き出すことが可能
■ 帳票機能 指定した受発注業務用帳票を必要に応じて印刷することが可能
【eB-forBMSの取引先企業導入メリット】
(1)自社用・リッチ商品マスターの構築が可能
文字・画像・図形、、等のマルチリソースの商品情報DBをプログラムレスで構築可能 (データベース項目設計等がエクセルでの表設計レベルで可能)構築したリッチ商品マスターから、チラシ、カタログ、POP、Webカタログ、仕様書等の様々な展開
活用が可能。
(2)既存システム(基幹ホスト等)とのデータ入出力が可能(CSV、バッチ入出力)
さらなる展開にはサーバー化等でEAI的連携も可能
(3)各種自社内帳票や顧客(卸・小売)帳票作成がデータベース連動(流し込み)で可能
煩雑な帳票作成ワークを自動処理で大幅に工数削減
(4)「食(商品)の安心安全」に必要な「品質仕様書」の情報管理が可能
食品業界向け(eB-foods(P))や、日雑業界向け(eB-goods等)を利用することで、多くの卸・小売企業(イオン様、生協グループ様、セブンイレブン様等)の求める仕様書管理とデータ送信が可能。
既にeBASEjr.(無償版)を導入しており、データ構築が済んでいる取引先企業は①~③+⑤の展開運用
が容易に可能。
(5)受発注EDI時に自社商品マスターとの連携で受発注商品の内容確認が可能
提出済商品マスター情報とのベリファイも可能になるので、受発注のミスロス削減に。
最新のXML-EDIと商品マスター構築管理が一元管理可能。 二重投資(マスターとEDI)の必要無しローカルDBに受発注データも履歴管理も可能。 各種受発注用帳票作成も可能。
商品マスター用の既存eBASEユーザー(約25,000ユーザー)には同様オペレーションで運用が容易。
【eB-forBMSライセンス価格、ライセンス&サポート費(L&S)】
eB-forBMS ライセンス価格 | 87,500円(L&S 17,500円/年額) | ※eBASEstandard版 |
175,000円(L&S 35,000円/年額) | ※Small eBASEserver版 | |
350,000円(L&S 70,000円/年額) | ※eBASEserver版 |
[参考価格]
・標準プラットフォーム eBASEstandard |
ライセンス価格 | 80,000円 | (L&S 30,000円/年額) |
・食品業界用プラグイン eB-foods(P) |
ライセンス価格 | 175,000円 | (L&S 35,000円/年額) |
・日雑業界用プラグイン eB-goods |
ライセンス価格 | 87,500円 | (L&S 17,500円/年額) |
・通信クライアントソフト UMLaut/J-XML |
ライセンス価格 | 150,000円 |
今回、インテックでは「流通BMS」の迅速な普及促進を目的に「eBASEstandard+eB-foods(P) or eB-goods+eB-forBMS+UMLaut/J-XML」を組み合わせたフルセットパッケージとして、割安な特別価格(2008年3月末までの期間限定)で販売していく予定です。
【販売目標】
eBASE社単独の売上目標として、取引先企業300社程度で初年度5,000万円、3年間で2億円の販売を目指します。
【今後の展開】
今後、「流通BMS」の広がりにより、商品の安心安全に必要な品質情報まで含んだ商品マスター管理とデータ交換にも注目が集まります。eB-forBMSの導入をエントリーソリューションとし、情報共有ニーズが強まることからデータベースのサーバー化へのバージョンアップを適時ご提案していきます。又、これら取引先企業における商品情報管理と取引EDI管理は、新たなアプリケーション展開が可能です。それら周辺アプリケーション提案を含めて、インテック、ウルシステムズ、そしてeBASE社は新しいソリューションを提案していきます。
【商標、登録商標など】
eBASEはeBASE社の登録商標、または商標です。
UMLaut及びJ-XMLはウルシステムズ株式会社の登録商標または商標です。
その他、記載されている会社名、製品名は一般に各社の登録商標または商標です。
【eBASE 株式会社の概要】
eBASE 株式会社は商品情報に関わるデータベースソリューションパッケージソフトであるeBASEjr.、eBASEstd.、SmalleBASEserver、eBASEserver等の幅広いラインナップにより、生産者・原材料メーカー、加工メーカー、卸会社、小売会社の業態や規模にフィットしたソリューションを提供することが可能な商品情報交換データベース分野のエキスパート企業です。 eBASE の各種パッケージソフトウェアはシームレスに連携やアップグレードが可能です。商品情報に関わる様々な業務アプリケーションとの連携を高いコストパフォーマンスで実現します。eBASE 社は様々な業界(食品、住宅、文具、工具、家電、環境等)で培った商品情報交換ソリューションノウハウを「全体最適」の視線で継続します。
会社名 | eBASE株式会社 |
本社所在地 | 〒531-0072 大阪市北区豊崎5丁目4-9 商業第二ビル2階(受付:10階) |
TEL | 06-6486-3955(代表) |
FAX | 06-6486-3956 |
代表者 | 代表取締役社長 常包 浩司(つねかね こうじ) |
設立 | 2001年10月1日 |
事業概要 | 商品情報交換データベースソフト「 eBASEシリーズ 」の企画開発・販売・保守 |
資本金 | 179,601,500 円 ( 2007 年6月現在 ) |
決算期 | 3月末日 年一回 |
【本件に関するお問い合わせ先】
eBASE株式会社 管理部 窪田(くぼた)
TEL:06-6486-3929 FAX: 06-6486-3956
E-mail: kubota@ebase.co.jp
URL:http://www.ebase.co.jp
【株式会社インテックの概要】
インテックは1964 年創立の独立系総合IT 企業です。IT コンサルティング、システムインテグレーション、ソフトウェア開発、アウトソーシング、ネットワークを柱に、医療や金融、行政、製造など様々な分野のお客さまに最適なトータルサービスを提供しています。多くの業界VAN運営実績やEDIシステム提供実績を持ち、経営戦略に沿った情報化戦略の立案から、情報システムの設計・開発、ネットワークの構築や基盤システムの運用保守まで、お客さまのIT パートナーとして幅広く事業を展開しています。
URL: http://www.intec.co.jp/
会社名 | 株式会社インテック INTEC INC. |
設立 | 1964年1月11日 |
資本金 | 208億30百万円(2006年10月2日現在) |
事業概要 | ITコンサルティング、システム・インテグレーション、ソフトウェア開発、アウトソーシング、ネットワーク、ユースウェア、レガシー・マイグレーション、ユビキタスソリューション、CRMソリューション、情報セキュリティソリューション、eビジネスソリューション、業種別ソリューション(製造、流通・サービス、金融・保険・証券、医療、公共・行政 ほか) |
従業員数 | 3,238名(2007年4月1日現在) |
本 社 | 〒930-8577 富山市牛島新町5-5 TEL(076)444-8001 FAX(076)444-8012 |
東京本社 | 〒136-8637 東京都江東区新砂1-3-3 TEL(03)3649-1111 FAX(03)5665-5199 |
【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社インテック ネットワーク&アウトソーシング事業本部 B2B-ix 事業部
TEL:03-5665-5113 Email : net_info@intec.co.jp
【ウルシステムズ株式会社の概要】
ウルシステムズ株式会社は2000年7月に設立した"戦略的ITコンサルティング"カンパニーです。
ビジネスとITのギャップを埋めるITコンサルティングサービスと、ビジネス革新を支えるソフトウェア開発・販売事業を展開しています。企業の「戦略的IT投資領域」に特化。高い技術力と知的資産を武器に、中立独立の立場でCIO支援などユーザ企業のIT力を強くするコンサルティングを行うことを特徴としています。流通業・製造業・情報サービス業を中心に、優良企業に対する数多くの実績を持っています。
URL: http://www.ulsystems.co.jp/
会社名 | ウルシステムズ株式会社 UL Systems, Inc. |
設立 | 2000年7月25日 |
資本金 | 8億934万円(2007年3月31日現在) |
事業概要 | ITコンサルティングサービスの提供、ソフトウェアソリューションの開発・販売 |
本 社 | 〒104-6014 東京都中央区晴海1-8-10 TEL(03)6220-1400 FAX(03)6220-1401 |
【本件に関するウルシステムズへのお問い合わせ先】
ウルシステムズ株式会社 広報室 三浦 おりえ
TEL:03-6220-1400 E-mail:press@ulsystems.co.jp
【eB-forBMS画面例】
■ eB-forBMSの商品マスター(eB-foods)管理画面例
■ eB-forBMSの受発注データ入力・編集画面例
■ eB-forBMSの受注処理画面例
【注釈】
(注1)「流通BMS」
「流通ビジネスメッセージ標準」の略称。2007年4月1日にver1.0が正式リリースされた。大手総合小売業や食品スーパーで構成する「次世代EDIワーキンググループ」が策定したEDIの規格。受発注業務のプロセスや、交換するデータ項目などが規定されている。通信回線にはインターネット、データ項目の表現形式にはXMLを利用することが前提である。
(注2)UMLaut?(ウムラウト)/J-XMLTM
ウルシステムズが開発した、流通業向けの次世代電子商取引を実現するソフトウェア。従来のJCA手順に代わり、インターネットを活用して高速かつ安価な企業間取引を実現する次世代の受発注ビジネスソリューションで、「流通ビジネスメッセージ標準」に対応している。企業間取引に関する全業務パターンに対応できるのが最大の特徴。
(注3)B2B-ix事業
「B2B」は、「Business to Business(企業間取引)」、「ix」は、「internet exchange(相互変換)」を意味する。「B2B-ix」は、インテックが進める新しい企業間取引の情報システムプラットフォームである。